元・児童英会話教室の講師で、現在はハーフの子どものトリリンガル教育に奮闘する主婦が「英語教育に動画をすすめる理由」を説明します。
まず、これを知ってください。
子どもが英語を話せるようになる方法(きっかけ)は以下の3つです。
- コミュニケーションツールとして、生まれた時から英語を使う環境にいる
- 子ども自身が、英語が好き
- 何か別のきっかけから英語を好きになる、または必要性を理解する
これらは、正確には3つの方法というよりも、この3段階を経て、自分と英語との関わり方に決着をつけるという感じです。
❶ は、わたしたちが日本語を話すようになることと同じように、生きていくために必要なツールとして英語を自然に身につけることです。親の努力や工夫が不可欠です。
❷ は、はじめて英語を知った瞬間から、子ども自身が英語に興味を持ち、「好き」をエネルギーに自分から意欲を持って学ぶことです。
❸ は、学校の英語の授業が嫌いなど一度は苦手意識は持つものの、海外の風景、音楽、友達などの影響から、やはり英語を学びたいとか、必要だと理解するということです。
もう少し詳しく説明します。
コミュニケーションツールとしての英語
まず❶ですが、これは子どもの英語教育についてよく言われている話なので、聞いたことがあるかもしれません。
英語=学習、勉強して身につけるもの
こうなる前に、生まれたときから英語を話す環境に身を置いて、わたしたちが日本語を自然と話せるようになるように、英語をコミュニケーションツールとして身につけさせるというものです。
この場合、両親または親のどちらかが日常的に英語を話すか、インターナショナルスクールにでも通わせないと難しいのでは?と考えがちですが、そんなこともありません。
ただし、親の努力と工夫が必要です。
たとえば、両親が日本語だけで会話し、子どもにも日本語で接するなら、テレビ、音楽、ラジオなどは、徹底して英語のみにする。(日本語には絶対触れさせない)
簡単そうに思えるかもしれませんが、例えば親が観る朝のニュースなども、徹底してBBCやCNNなどの英語で視聴します。
大切なニュースはスマホで確認するなどして、子どもの耳に入る言語が英語になるように徹底してください。
もし、乳児期から保育園に通い、家以外の場所でも日本語ばかりの環境下にあるのであれば、週に1回でもネイティブ講師の英会話教室に通わせるなどの工夫も必要です。
年齢が上がるごとに出来ることも増えるので、3歳くらいからスカイプレッスンを取り入れるなど、日常的に触れる英語を増やしていきます。
子ども自身が、英語が好き
これは、親が特に英語の必要性を感じていないかったり、ネイティブレベルほどの英語力は必要ないと思っていたり、または他の理由から❶をやってこなかったけれど、子ども自身が何かをきっかけに英語が好きになるパターンです。
5歳くらいからECCなど近所にある英語教室に通い始めて好きになる子もいますが、義務教育で中学生になってはじめて英語に触れて、そこから大好きになる子も多いです。
子ども自身が英語のレッスン(授業)が楽しいな、興味がある、もっと話せるようになりたいなど、英語に対してポジティブな印象を持った場合、親がとくに働きかけなくてもみずから進んで学習します。
ただ、これを習ってみたい、短期留学してみたいと言った場合に、経済的にサポートしてあげる必要はでてくるかもしれませんね。
別のきっかけから英語を好きになる、または必要性を理解する
❶にも❷にも該当せず、親も子も英語の必要性を感じていなかったり、英語の授業が嫌いなど苦手意識を持っている場合でも、のちに飛躍的に英語を話せるようになることがあります。
例えば、アメリカの歌手テイラー・スウィフトの大ファンになり、彼女が歌っている英語の歌詞の意味を知りたいと思うようになったとか、映画で見た景色に魅了されて、いつかあそこに行ってみたい、住んでみたいと思うようになったとか、別のきっかけから英語や外国語圏への興味を持つパターンです。
これは、もはや子ども英語の段階を超えていて、大人になってそうなることもあります。
特に、基本的に人と接することが好きな子に多いパターンとして、学校の英語の授業が嫌いだったのに、一度海外に行ってみたら、ペラペラ話せるようになったという話です。
これは、日本の文法を中心とした英語教育が適さなかった典型的なパターンです。
英語教育に動画をすすめる理由
さて、前置きが長くなりましたが、英語教育に動画をおすすめする理由がわかったと思います。
❶から❸のすべてに、そのきっかけとして動画(映画)はぴったりです。
- 乳児期からピクサーやディズニー映画などを英語音声でみせる
- 動画(映画)を観せることによって、英語が好きという子どもの気持ちに早く気づくことができる
- 海外の景色、日常、音楽・・・映画(動画)によってそれらに触れられる
乳幼児期には、動画(映画)を子どもに観せてもいいのか?という疑問もあるかもしれませんが、親が徹底して日本語しか話したくないのに子どもに英語を話せるようになって欲しいのであれば、動画(映画)を避けることはできません。
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