不登校の子どもが日本を変える 東大発ROCKETの新しい教育法とは




海外では、ひとつの突出した才能を持つ子どもは「ギフテッド」と呼ばれ、ギフテッドは『神様からの贈り物』と言われています。

 

彼らは、この贈り物を授けられた代わりに、社会性がなかったり手放していることが多いと考えられています。

 

ギフテッドには明確な定義がなく、アメリカやカナダでは、ギフテッドに認定されるには綿密に段階を踏んで、慎重に審査をされます。

 

日本ではずっと、ギフテッドは知的障害や発達障害の一種と考えられており、たとえば、頭が良すぎるが故に、学校の授業が簡単すぎて授業にまじめに取り組まない子どもは集中力がない子、多動性のある子と判断されることもありました。

 

ほかにも、書字障害(ディスレクシア)があるなど、公教育になじめない要因がいくつかあります。

 

そこで、2014年、日本では居場所がなかった彼ら(ギフテッドと考えられる子ども)を支援する取り組みがはじまりました。

 

東京大学の先端科学技術センターと日本財団が行なっている「異才発掘プロジェクト」です。

 

学校教育が奪う、ギフテッドの可能性

 

ギフテッドと考えられる彼らの多くは、学校に「居場所」がありません。

 

学校のクラスというコミュニティに馴染めず、孤立し、不登校になることもあります。

 

中にはいじめられた体験をもつ子もいます。

 

そんな子どもたちにとっては、学校の授業が退屈でも、ある分野に関して(たいていその子が好きなこと)能力を開花させる可能性があり、そのきっかけを提供したい、学校教育が奪っているかもしれない彼らの可能性を解放する学びの場を作りたい。

 

そのような考えから、プロジェクトは始動したといいます。

 



 

異才発掘プロジェクト「ROCKET(ロケット)」とは

 

対象は小学校3年~中学校3年の子どもたちで、学校に馴染めないが、1つのことに強い興味を示したり、突出した能力をもっていたりする子どもたちを集め、さまざまな学習機会が提供されます。

 

ROCKET(ロケット)への参加が認められた子どもは、スカラーと呼ばれ、彼らは月に一度、東大に通い授業を受けます。

 

あらゆる先生の授業を受け、自分が取り組む成果を発表し、それぞれの学校とも連携することがこのプロジェクトの基本となっています。

 

その授業内容は、たとえば、子どもたちの前に巨大な海老が差し出され「この海老を調理し、仕上がりを考えてカットして、美しく盛り付けよ」といわれるだけです。

 

教科書も説明もなく、調べるのも禁止で、子どもたちは試行錯誤しながら海老と格闘します。

 

そうすることで、生理学、熱物理などを体で覚えていきます。

 

すべての授業がこのように、

  • 時間制限なし
  • 教科書や説明なし
  • 自分で考えて進む

が原則です。

 

ほかにも、子どもたちが(自分で)申請書を提出し、認められれば必要とするものを提供・体験することができます。

 

たとえば、パソコンを提供したり、研究調査のために必要な場所に連れて行くなど、パトロン的に支援して行くのだそうです。

 

どういった子どもがいるか?

 

取り組むテーマに関する成果の発表会では、まさに「ギフテッド」と思わされる子どもたちが自分の関心領域について発表します。

 

ふつうは大学の数学科で学ぶ、最も美しいとされる理論の1つであるガロア理論に魅了された小学4年生の男の子

 

IPAの情報セキュリティマネジメント試験に最年少で合格した子

 

幼少期から虫や動物が大好きで観察し続け、小学生の時に生き物の動きや変化をロボットで再現した子(彼は、書字障害があり学校の成績はすべて最低の「C」でしたが、空間認識能力は小5で受けたIQテストで高校生以上と判定されています。)

 

歴史が好きすぎて、「ヒトラーと第三帝国」「フランス王室1000年史」「政治学大図鑑」などを読破し、学校の友達とは話が合わないという小学6年生の男の子

 

漢字が書けない書字の学習障害で学校に行けなくなった中3の男の子は、字が書けない代わりに絵の才能が突出しており、画集を出版し、個展を開催しているとのことです。

 

彼らは、天才とか優等生というわけではなく、人とのコミュニケーションが苦手だったり、学習障害があり、学校の成績はすべて最低評価だという子もいます。

 

社会性とは? 友達が必要ない子には心配も必要ない

 

いくら子どもに突出した才能があったとしても、日本社会で生きていく上で、親は、”普通ではない”子どもの将来を心配するかもしれないし、社会性が身につかないとか、コミュニケーション能力の欠如を指摘する人がいます。

 

プロジェクトの責任者を務める中邑賢龍氏(東京大学先端科学技術研究センター教授)は、それについて

「彼らに、友達なんかいらないよ。
好きなことをやっていれば、仲間ができ、そしてそのまま大人になれば『一緒に仕事をやらない?』と声をかけてもらう立場になれる
と言います。

 

さらには、

「みんな自分に合った学びがある。
合わない場所で一生懸命頑張っても疲れるだけ。

 

この国を救うのは、人と違ったことをできる人たち。

 

これまでは、人と違うことをやったらダメだ、同じことをやりなさいと言われてきたと思うけど、それが少なくなってしまったことが、日本の一番大きな問題。」

といいます。

 

子どもたちは、制限されない学びの中で、自らの限界を突破していきます。

 

学校ではうまく自己主張ができず、変わり者扱い」されていた子も、ROCKETでは変わり者同士が集まっているので、逆に、変わり者はいなくなります。

 



 

「異才発掘プロジェクト」ROCKETに参加するには?

 

2018年の募集は終了してしまいましたが、募集がある際にはホームページで公開されます。

異才発掘プロジェクトROCKETに参加する

 

>>ホームスクーリング教材紹介ページはこちら

 

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2 件のコメント

    • >平成の新聞少年 様

      コメントに気がつかず、承認が遅くなってしまい申し訳ありません。
      そうなのですね!!新しい情報をありがとうございます。
      ROCKETの活動については今後も追っていきたいですね。

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